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ヒーローは実在するのか?『ミスター・ガラス』ネタバレ感想

M・ナイト・シャマラン監督最新作、『アンブレイカブル』『スプリット』のその後の世界を描いた『ミスター・ガラス』が公開されました。

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

前作『スプリット』から3週間後、逃走中の“群れ”は廃工場で誘拐した穢れた女性をビーストに捧げる儀式を行おうとしていた。一方でスタジアムの警備の仕事を辞め、セキュリティ用品店を息子のジョセフと営む傍ら、街をパトロールして“群れ”を探すデヴィット。

街を出歩くヘドウィグと接触したことで悪を察知する能力で“群れ”の潜伏先を突き止めたデヴィットとビーストが廃工場で対峙する。

しかし、突如現れた警察に包囲されデヴィットと“群れ”は拘束、ある施設に収容されてしまう。

その施設とはミスター・ガラスが収容されている精神病院だった。

不死身の肉体と悪を察知する能力を持つデヴィット、24もの人格を持つケヴィン、優れた頭脳とガラスのように壊れやすい身体のミスター・ガラス。

3人の特殊能力を持つ男を集めた精神科医のステイプルは彼らの能力が全て彼らの妄想だと言い放つ。

果たして彼らのスーパーパワーは全て妄想なのか?この世界にヒーローは存在しないのか?

ヒーローの存在を全否定する禁断の実験が始まる…。

 

 

 

この記事は『ミスター・ガラス』の内容、結末に関わるネタバレを含みます。

 

 

 

www.rabbitmanfilm.com

 

 

アンブレイカブル(字幕版)

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スプリット (字幕版)

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シャマラン監督が描くヒーローとは?イーストレイル117号三部作、堂々の完結

 

 

本作は『シックス・センス』のスリラー映画の鬼才、M.ナイト・シャマラン監督の『アンブレイカブル』『スプリット』に続く最新作です。

この三部作は“イーストレイル117号三部作”と呼ばれています。

イーストレイル117号とは『アンブレイカブル』冒頭でデヴィットが乗車していた列車でミスター・ガラスがヒーローを見つけ出す為に事故を起こし、デヴィットが唯一生還したことでヒーローとして覚醒しました。

物語のきっかけになったこととシリーズに電車が大きく関わっていることから“イーストレイル117号三部作”と呼ばれています。

 

時間軸としては“アンブレイカブル”から15年、“スピリット”から3週間後の物語となっています。

 

 

ネタバレ

 

冒頭からビースト覚醒のために新たな4人の若い女性を生贄として拘束している“群れ”。

 

場所は変わり、街では通りすがりに通行人に暴行してその模様を撮影する2人組。

帰宅した彼らはその映像を動画サイトにアップロードしていました。

そこに現れる謎の男。男の1人は簡単に吹っ飛ばされます。その謎の男の正体は緑色のポンチョを着たデヴィット・ダンでした。

 

デヴィットは息子のジョセフと共にセキュリティ用品店を経営、その傍、ジョセフのサポートを受け自警活動を行なっていました。

(ジョセフ役はアンブレイカブルで同役を演じたスペンサー・トリート・クラークです。18年ぶりの出演で幼かったジョセフも立派に成長しました。)

 

悪を退治する謎の緑のポンチョ男は巷では“監視者”と呼ばれているようです。

(フードを被っていなかった場合ワンパンマン世界線ならヒーローネームは“ハゲポンチョ”になっていたでしょう。)

 

デヴィットは3週間前に動物園で2名の少女を殺害した犯人である“群れ”を追いかけ街をパトロールしていました。

ジョセフの分析から、“群れ”の潜伏先は工場地区と推測し翌日から工場地区をパトロールすることに。

(息子のジョセフがパソコンで情報を収集し、インカムでデヴィットをサポートするヒーローとサイドキック感がいい感じです。)

 

工場地区で巡回し、悪を感知する能力を使い“群れ”を捜すも見つからず諦めかけた時、目の前にフードを被ったヘドウィグが現れます。

すれ違いざまにぶつかると脳裏に監禁された4人の少女の映像が飛び込んできます。

その映像をヒントに監禁場所を見つけ出しました。

 

ヘドウィグはその後、どこか地下のトンネルの様な所を訪れ、そこにいたホームレスの前で上着を脱ぐとビーストが現れました。

(ビーストの標的は若い穢れた少女と思っていましたがホームレスも食らうのでしょうか?)

 

場面は工場に戻りデヴィットは監禁された少女達の拘束を外します。

しかし背後には戻ってきたビーストが天井を這うように迫っていました。

 

少女達を逃し、早くもデヴィットとビーストの闘いが始まります(が、あまりアクションシーンには期待しない方がいいです。)

お得意の背後からの羽交締めを繰り出すビースト。

ビーストの怪力により振りほどけないデヴィットはそのまま窓に近付きそのままビースト共々屋外に飛び降ります。

しかし、そこには警察が待ち構えており2人は拘束されます。

 

拘束された2人はとある施設に収容されます。

デヴィットは弱点である水が流れる仕掛けの部屋へ、ケヴィンは強制的に人格を眠らせ別人格に変えさせるフラッシュが設置された部屋で軟禁されました。

(ケヴィンがフラッシュによって強制的に別人格に変更される様は人格スライドショー!ジェームズ・マカヴォイの演技力を堪能するシーンです。)

 

そして、2人が収容されて施設にはもう1人特殊能力を持つ人間が収容されていました。

アンブレイカブル』でデヴィットの通報により精神病院に送り込まれたミスター・ガラスは鎮静剤により無気力な状態になっています。

以前夜間に部屋を抜け出した彼を警戒して監視カメラが増設されていました。

 

ジョセフと動物園でのビーストの被害者であるケイシーは彼らの能力と彼らの解放を訴えますが聞き入れられません。

特殊能力を否定された2人はそれぞれコミックを読みヒーローの存在意義やヒーローの能力がその時代を反映させていたことを確認します。

そしてケヴィンの父親について調べていたジョセフはある衝撃の事実を目にします。

 

ビーストの姿でも倒せなかったデヴィットを意識するケヴィンは色仕掛けや様々な策を練り部屋から出ようとしますがフラッシュの前に為す術もありません。

デヴィットは危険人物である群れがこの施設を出る前に自分を出すよう掛け合いますが聞き入れられません。

 

1つの部屋に集められたデヴィット、ケヴィン、そしてミスター・ガラス。

彼らを集めた精神科医のステイプルは彼らの持つ特殊能力が全て彼らの妄想だと言い放ちます。

彼らの能力や存在意義、ヒーローの存在などを全面否定するステイプル。

特殊能力が存在するのならなぜ彼ら3人だけなのか?

 

ケヴィンの虐待されていた過去や、デヴィットの数年前に亡くなった妻を引き合いに出すなどして揺さぶります。

次第に自分の能力や存在意義に疑問を抱き始めるデヴィットとケヴィン。

 

その夜、部屋を抜け出すミスター・ガラスの姿がありました。

実は鎮静剤をすり替え、ずっと自我を保っていたのです。

ケヴィンと接触したミスター・ガラスは彼を焚きつけ外の世界に出ることを宣言します。

 

翌日の夜、精神病院の職員を騙し殺害したミスター・ガラスはケヴィンを解放して、現れたビーストを利用し警備員を殺害し外の世界に出ます。

 

一方ミスター・ガラスから病院を抜け出して新しく建築されたオオサカタワーを襲撃すると伝えます。

デヴィッとはそれを阻止すべく鋼鉄のドアを体当たりでこじ開けミスター・ガラスとケヴィンの後を追います。

 

病院の前で警備員の相手をしているビーストの前にデヴィットが追いつき、再び2人は対峙します。

そこにはミスター・ガラス、そして彼の母親、ジョセフ、ケイシーとステイプルが集まりました。

 

激しく揉み合い争うデヴィットとビースト。

しかし、貯水タンクの中に放り投げられたデヴィットがピンチに陥ります。

 

そこに割って入ったのはジョセフでした。

彼はケヴィンの父親についての真実を語ります。

ケヴィンの父親がケヴィンを残して去った列車はイーストレイル117号。

それは15年前にデヴィットも乗車していたミスター・ガラスが起こしたテロにより脱線した列車でした。

乗客はデヴィット以外全員死亡。ケヴィンの父親を殺したのはミスター・ガラスだったのです。

父親が亡くなったことで母親によるケヴィンへの虐待が始まり、自分を守るために多くの人格を生み出しましました。

 

元々ケヴィンを守るために生み出されたビーストはミスター・ガラスを襲い致命傷を負わせます。

 

しかし、結果的にデヴィットとケヴィン、2人の特殊能力者を生み出したことに自分の存在意義を見出したミスター・ガラスは誇らしげです。

 

1人オオサカタワーを目指そうとするビーストを止めてケヴィンに呼びかけるケイシー。

彼女の言葉にケヴィンの人格が表に出てきましたが警官が放った銃弾によって致命傷を負い絶命します。

 

デヴィットは駆け付けた警官に取り押さえられます。その警官の腕には謎の刺青が見られます。

そしてその警官はデヴィットの顔を水たまりに抑えつけ溺死させたのです。

死の直前、駆け寄ってきたステイプルの差し出した手を掴むとステイプル含む謎の集団が何やら談合をしているような映像が頭に飛び込んできます。

そしてそのステイプルの腕には警官と同じ謎の刺青が見えたのです。

 

 

ステイプルの正体は様々な街を転々として、デヴィットたちのような特殊能力を持った人間に対処している謎の組織の一員でした。

説得や薬、様々な方法でヒーローの存在を消し去り、正義も悪も栄えさせない。この世界にヒーローは存在しない。

病院での一件も証拠を消し去り事なきを得ました。

 

 

そのはずでしたが実はその事を見抜いていたミスター・ガラス。

死亡する前に病院での出来事を一部始終記録した監視カメラの映像をダウンロードし、全世界に配信されるよう画策していました。

 

監視カメラを増設させたことも、病院から脱走する際に遠回りをしてわざとカメラに映るよう行動をしていなことも全ては彼の計画でした。

 

そして鉄をいとも簡単に捻じ曲げ、獣のように走り、大の大人を簡単に投げ飛ばす超人の存在を世界は知るのでした。

 

 

 

感想

 

2000年の『アンブレイカブル』から18年越しでの公開を迎えた『ミスター・ガラス』。

シャマラン監督が提示したヒーロー映画がここに完結しました。

この物語がどう結末を迎えるのか、公開前に色々予想しましたがさすがシャマラン監督。いい意味で裏切ってくれました。

 

自分の存在意義を求め続ける3人の特殊な能力を持った男とその存在を真っ向から否定するステイプル。

その実は、その力が公にならぬよう超人の存在をもみ消すことで秩序を守る秘密結社でした。

3人の能力もですがこの結末も現実味があって実際にありえるんじゃないか?なんて考えてしまいます。

 

過去にCIAが超能力を研究していたり、超能力者で組織した部隊があったとか、ユリ・ゲラーは本物の超能力者だったとか。

米CIAが極秘資料を一般公開!ユリ・ゲラーは本物の超能力者だった!? | アサ芸プラス

 

幼い頃からヒーローに憧れる私にとってはとても夢のある話です。

もしかしたらこの世界には本当にヒーローが存在しているのかもしれません。