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静かに立ち上がる不死身のヒーロー『アンブレイカブル』ネタバレ鑑賞レビュー

不死身な体と、悪を察知する能力を持った男を描いたブルース・ウィルス主演のSFサスペンス映画『アンブレイカブル』を鑑賞しました。

 

アンブレイカブル(字幕版)

 

 

 

あらすじ

 

 

乗客131名が死亡した悲惨な列車事故から唯一無傷で生還した警備員のデヴィット。

そんな彼にイライジャと名乗るコミックコレクターの男から手紙が届く。

イライジャは生まれつき身体が弱く些細な事で骨折してしまうガラスの様に脆い男だった。

彼は自分とは真逆の人間、病気も怪我もしない強靭な肉体を持つコミックのスーパーヒーローのような存在が存在すると信じ、デヴィットこそ自分が探し求めたスーパーヒーローであると確信するが、デヴィットはこれを否定していた。

しかし、愛する妻や息子との関わりや過去の記憶から次第に自身に秘められた力に向き合う。

その時、ヒーローは静かに立ち上がる_。

 

 

 

パパは不死身のスーパーヒーロー

 

 

シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督最新作、本作の続編である『ミスター・ガラス』公開を控えたSFサスペンス映画『アンブレイカブル』。

主人公のデヴィットは破壊不能の肉体と悪を察知する能力を持った男だ。

 

物語はヒーローの存在を信じ、生まれつきガラスの様に脆い身体のイライジャが列車事故のニュースからデヴィットを見つけ、彼と接触すると事でデヴィットが自分の能力と向き合い、覚醒する過程が描かれている。

 

ヒーローと言えば、アベンジャーズバットマン、スーパーマンなどが連想されるが、はっきり言うとそのような過激なアクションや宇宙人や悪の秘密結社などは出てこない。

 

デヴィットはフットボールのスタジアムの警備をしていて、息子に慕われていてある時から妻とは上手くいっていないがどこにでもいる普通の男だ。

しかし、毎朝目覚めると悲しみに支配され、家族とは離れてニューヨークで転職をするつもりでいた。その帰路の列車で事故に遭遇したのだった。

 

自分の存在意義を見失い虚無感を感じていたデヴィットだったが、イライジャと出会い、過去を振り返る中で妻との関係を修復し息子の期待を背に、自分が何者なのか自分の存在意義を見出し、静かに立ち上がる。

 

劇中で度々出てくるデヴィットの後ろ姿。SECURITYと背中に書かれた警備員の制服のSの文字がスーパーマンを連想させる。

 

能力で悪を察知し、暴行犯から子供2人を助け出したデヴィット。

翌日、ヒーローを讃える新聞記事を息子のジョセフに見せるデヴィットの顔からは迷いが消え、自身に溢れていた。

間違いなくデヴィットはジョセフにとって最高のヒーローだった。

 

 

衝撃の結末、『スプリット』、最新作『ミスター・ガラス』との繋がり

 

2017年に同じくシャマラン監督作『スプリット』が公開された時、きっと誰もが驚いたはずだ。

何故なら物語の最後に本作の主人公、デヴィットが登場し、2つの作品が世界観を共有していることが明かされたからだ。

そして2019年、1月最新作『ミスター・ガラス』の公開される。

本作と『スプリット』の関係と最新作、『ミスター・ガラス』へどう繋がっていくのか?

 

 

本作のラストには衝撃の事実が用意されている。

自分の存在意義を知ったデヴィットはイライジャの元を訪ねる。

ヒーローを望む者とヒーローとして立ち上がった2人は握手を交わす。

そこでデヴィットの頭の中にいくつかの映像が飛び込んできた。悪を察知する能力が働いたのだ。

それは172名の犠牲者を出した航空機事故、211名の犠牲者を出したホテルの火災、そしてデヴィットが遭遇した131名の犠牲者を出した列車脱線事故

多くの犠牲者を出したその全ての事故を目の前の男が引き起こした物だと知らしめる映像だった。

イライジャはヒーローを探すという目的の為にあの悲惨な事故を引き起こしたのだ。

 

 

コミックではどんな奴が最大の悪となるか?

それはヒーローとは正反対の人間だ。

そしてその関係は元々は友達である。

デヴィットとイライジャのように。

悪者にはあだ名がある。

 

 

そう語るイライジャの下から立ち去るデヴィット。

彼の通報により3つのテロ事件の物的証拠が見つかりイライジャ改め“ミスター・ガラス”は重度精神障害者施設に収容されている。

 

 

『スプリット』との関連

 

『スプリット』はジェームズ・マカヴォイ演じる解離性同一性障害、いわゆる多重人格により23の人格を持つ男・ケビンの中の人格が彼の24個目の人格であるビーストを呼び出すために生贄である女子高生を拉致監禁するといったストーリー。

 

ケビンが解離性同一性障害を発症したのは父親の死後、母親による虐待から自信を守るためだった。

 

ここで『アンブレイカブル』にデヴィットがスタジアムで出会う親子。彼の能力ですれ違う際に親が子を虐待していることを察知する。

この時すれ違った少年こそ、後のケビンではないかと言われている。

また、『スプリット』でビーストの人格が表面化する際にケビンは列車に献花するシーンがある。

これは幼い時に亡くなった父に向けたものでここからケビンの父が列車事故で亡くなったことが推測できる。

ここで『アンブレイカブル』の列車事故と結びつきができた。

 

ミスター・ガラスは列車事故を起こすことでデヴィットというヒーローを見出したのと同時に解離性同一性障害であるケビンの24人目の人格、ビーストというヴィランをも生み出していた。

 

 

最新作『ミスター・ガラス』では不死身の男、デヴィットとビーストとミスター・ガラスが一堂に会する。

どういった経緯で3人がめぐり逢うのかは不明だが、宿命とも呼べるこの関係がなにをもたらすのか注目したい。

 

 

アンブレイカブル(字幕版)

アンブレイカブル(字幕版)

 
スプリット (字幕版)

スプリット (字幕版)